鳳台院(笠間市)概要: 国見山鳳台院は茨城県笠間市箱田に境内を構える曹洞宗の寺院です。鳳台院は平安時代後期の永久年間(1113〜1118年)に創建した禅寺が前身とされ、当初は片庭の国見山の麓に境内を構えていましたが、室町時代の文明8年(1476)に笠間城の城主笠間朝貞によって現在地に遷され中興されました。
鳳台院の中興開山は竺翁和尚(神奈川県小田原市:海蔵寺安叟和尚の十哲)、文亀元年(1501)に笠間朝貞が死没すると法名「鳳台院殿以修翰翁大居士」に因み山号を国見山、院号を鳳台院に改めています(笠間朝貞は鎌倉時代の人物の為、真偽は不詳?室町時代に笠間貞朝がいるので誤りと思われます)。
鳳台院は江戸時代以降も寺運が隆盛し全国に末寺百十余ケ寺、笠間藩(藩庁:笠間城)の領内でも三十五ケ寺を擁していたとされ寺領5石が安堵されていました。新坂東三十三観音霊場第23番札所。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦牟尼仏座像。山号:国見山。
鳳台院の山門は享保21年(1736)に建てられた切妻、茅葺、一間一戸、四脚門(親柱の前後に控え柱を設けて計6本の柱で屋根を支える門の形式)で間口3.3m、奥行2.7m、高さ8.5m、蟇股には精緻な彫刻が施され、天井には天女の絵画、構造体は弁柄色で着色されています。鳳台院山門は江戸時代中期の寺院山門建築の遺構として貴重な事から昭和53年(1978)に笠間市指定有形文化財に指定されています。
鳳台院の境内には世界一と呼ばれる大達磨像が安置され毎年5月初旬には約2万本とも言われるシャクナゲの花が咲き乱れるそうです。境内は大きく2区画あるようで上記の山門や本堂は落ち着きある境内ですが、その奥の敷地には五重塔や観音堂、山門など比較的新しい堂宇が建立されています。
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