亀屋商事本館(旧飯島家住宅)概要: 亀屋商事本館は茨城県古河市雷電町に位置する近代建築物です。前身である飯島製糸所は明治22年(1889)に創業した製糸業の老舗で昭和初期に全盛期を向かえ多くの従業員を抱えました。
亀屋商事本館はそのような情勢の中、昭和10年(1935)に2代目飯島雷輔として建てられた建物で木造2階建、陸屋根、一部塔屋(塔屋もピラミッド状に3段になっています。)が設えられこの建物のシンボル的な存在感があり当時の飯島製糸所の隆盛が窺えます。
外壁は下見板張りで柱型にタイルを張る事で建物を立体的に見せ、屋上パラペットは外側に大きく張り出しているのも印象的で棟梁は谷部貞雄が手懸けています。建物の向かいには明治時代に建てられた煉瓦造(イギリス積)、平屋建、切妻、桟瓦葺、桁行15間、梁間3間の赤煉瓦蔵があり亀屋商事本館、本館土蔵、本館旧食堂及び旧浴室と共に「国土の歴史的景観に寄与しているもの」との理由から平成16年(2004)に国登録有形文化財に登録されています。
亀屋商事の国登録有形文化財一覧
・ 本館-昭和10年-木造2階建、塔屋付、桁行6間半、梁間5間半
・ 本館土蔵-昭和10年-土造2階建、切妻、桟瓦葺、桁行2間半、梁間2間
・ 本館旧食堂及び旧浴室-昭和10年-旧食堂:片寄棟造・旧浴室:寄棟
・ 煉瓦倉庫-明治時代-煉瓦造平屋建、切妻、桟瓦葺、桁行15間、梁間3間
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